肌荒れは意外にも、衣服に残る洗濯洗剤が原因で起こる事があります。
特に赤ちゃんやアトピー性皮膚炎などのアレルギーを持っている方や敏感肌の方は食品だけではなく、使用する洗濯用洗剤などにも気をつけたい所です。
私も敏感肌で肌荒れしやすいため洗剤の残りが原因かも?と思い、肌にも環境にも、時にはお財布にも優しく洗濯のできる『洗濯マグちゃん』(ベビーマグちゃん)という洗濯補助用品を使っていました。
しかし、この度、製造元の宮本製作所が消費者庁より措置命令を受けたとニュースで知り、期待していた洗濯効果が実証されていなかったとの事でショックを受けました・・・
そこで、今回は新しく洗濯用洗剤を選び直そうと思い、肌に優しい洗濯用洗剤について知っておくと役に立つ大切な事をまとめてみました。
お肌に優しい洗濯用洗剤といえば「無添加」をイメージしますが、無添加の前にそもそも洗剤には何が入っているのか、何が原因で肌に影響があるのかご存じですか?
肌荒れしない洗濯用洗剤を選ぶために、大切な事をご紹介していこうと思います。
【この記事で分かる事】
- 肌に優しい洗濯洗剤を選ぶならどの種類が良いのか?
- 洗濯用洗剤を選ぶ際に考えるポイント
- 衣服に洗濯洗剤を残さないコツ
肌荒れしやすい敏感肌、アトピー、赤ちゃん、高齢者はどのような洗濯用洗剤を使うといいのか?

肌に優しいものを求めるなら、「洗濯用せっけん」が一番優しい
せっけんは植物由来のせっけん成分が主体で環境への負担も少ないものです。
肌荒れしやすい敏感肌やアトピーなどアレルギー体質の方には洗濯用せっけんが、生地だけでなく肌への影響が少なくて良いと言われています。
また、衣服への影響も少ないためデリケート洗いにも適しています。
ただ、デメリットとしては、一般的な合成洗剤よりも値段がやや高いです。
また、洗濯槽にせっけんカスが残りやすく、頻繁に洗濯槽を洗う必要がある事など挙げられます。
洗濯せっけんといっても液体・粉末・個体があり、「液体だからせっけんカスが残らないのでは?」と思いますが、実は水の中に含まれる金属イオンと石けん分が反応し金属石けんとなり、これが衣類に残ると白い残りカスとなり、洗濯槽にも残ってしまうという事が起こるので液体でも洗濯槽のメンテナンスが必要となります。
できるだけ衣服にせっけんの白い残りカスをつけないための洗濯時に注意する点です!
1.洗濯物の量を適正よりも少なめにする
2.洗濯せっけんの使用量を守る
3.水量を減らさず、すすぎを十分に行う
一般的に販売されている合成洗剤はどうか?
一般的な洗濯用の合成洗剤は石油由来の界面活性剤が30%以上使用されているものが多く、洗浄力が高いのですが、生地や肌への刺激性があります。
「綺麗に洗いたい」、「部屋干しの臭いを予防したい、臭いが気になる」人には向いており、洗濯槽に臭いをつけない薬剤も入っているため洗濯槽自体のメンテナンスは少なくてすみます。
デメリットとしては、生地や肌、環境に対しても刺激は強いと言われています。
きちんと洗剤をすすぐと肌への影響は軽減しますが、洗剤の成分が繊維に残るとそれが汗等と反応する事で肌への刺激になる事があり、皮膚に敏感な赤ちゃんや高齢者の方は洗濯せっけんの方が安全と言われています。
肌着などを洗濯する際、皮膚の薄いところに刺激性の強い洗剤を使うと肌荒れの原因になってしまうので配合されている成分には注意が必要です。
「洗濯用複合せっけん」という中間の物もあります
洗濯用複合せっけんは、洗濯用せっけんと合成洗剤の中間で、できるだけ肌にも優しく、臭いもしっかりケアしたい人向けです。
肌に一番優しい種類は「洗濯用せっけん」、
次に「洗濯用複合せっけん」、「合成洗剤」の順になるが、洗浄力の低さや洗濯槽の掃除の回数が増えるなどデメリットもあり。
肌への刺激が少ない洗濯用洗剤を選ぶ時に考える大切な事

私が使用していた「洗濯マグちゃん」(マグネシウムで洗濯できるもの)であれば洗濯用洗剤で注意する肌への刺激も少なく地球環境にも優しい商品との事だったのですが、再び洗濯用洗剤で探すとなると、それぞれの成分について知っておく必要がありそうです。
1.洗濯用洗剤には中性洗剤と弱アルカリ性洗剤がある
洗濯洗剤の液性には中性洗剤と弱アルカリ性洗剤にがあります。
●中性洗剤:洗浄力が低く、生地に影響が少ないためデリケート素材や色物によく使われる。
●弱アルカリ性洗剤:洗浄力などのバランスが良く普段の洗濯にはこちらがおすすめ。
洗浄力が弱く、生地を傷めにくいので中性洗剤が肌に優しいのか?というとそういう訳ではありません・・・
肌に優しい洗剤かどうかは食器用洗剤など直接肌に触れる時に気をつけるべきで、衣服などの洗濯洗剤は基本的に、すすぎをしっかりと行い洗剤が残らなければ肌には影響が少ないです。
大切なのは、洗剤をしっかりと洗い流し、洗剤を衣服に残さない事です。
そして、衣服の汚れもしっかりと落とした方が衛生的に考えても肌には優しいかと思います。
そのため、普段の洗濯で使用するには、洗浄力などバランスの良い弱アルカリ性の液体洗剤を選ぶ方が良さそうです。
2.液体洗剤か粉末洗剤か
洗濯洗剤には液体のものや、粉末のものが存在します。
●粉末洗剤の特徴としては、汚れを落とす成分が濃縮されているため、頑固な汚れに適しているところです。
デメリットとして、粉末洗剤の場合、洗剤が水に溶け切らない時に衣服に洗剤が残り、肌荒れなどの原因になってしまう事があります。
また、粉末洗剤を選ぶ際は漂白剤、蛍光増白剤の入っていると肌や衣服にとっては刺激となるため、その点も注意する必要があります。
●液体洗剤はその点水に溶けやすく、水温なども気にする事なく使用できます。
粉末よりも洗浄力がおとり、値段が粉末よりやや高いというデメリットもありますが、普段の汚れに対しては十分な洗浄力があります。
3.洗濯洗剤に入っている添加物にも注意
無添加が良いというイメージの通り、やはり添加されるもので肌への刺激となるものがあるので、何が入っているか注意する事も大切になってきます。
●漂白成分:繊維を少し溶かすことで白く仕上がるもの。しかし肌への影響もある。
●蛍光増白剤:蛍光染料で繊維を白く見せているもの。肌が敏感な人には注意したい添加物の一つ。
●洗濯槽の汚れを落とす成分:漂白剤やアルコール成分の添加により洗濯槽の汚れを落とすことを可能にしたもの。洗濯槽のメンテナンスの回数は少いが生地がゴワゴワになってしまうため、洗濯と洗濯槽のクリーニングは別にした方がいいです。
4.よく洗剤と一緒に使用される柔軟剤について
柔軟剤:柔軟剤は髪の毛につけるトリートメントのような役割を持っており、油の膜で衣類をコーティングするため逆に吸水性が失われてしまうもの。
そのため肌着は汗を吸収しにくくなり衛生上好ましくなく、また直接肌に触れるため柔軟剤の成分が常に触れることになり敏感肌は注意が必要。
弱アルカリ性の液体洗剤できちんと洗うとふっくら仕上げることができるので、タオルや肌着にはあまり使わない方がいいと言えます。
風合いを維持したい衣類のみに使用する事がおすすめされています。
●普段の洗濯には弱アルカリ性の洗剤を使用する。
●普通の汚れであれば液体洗剤の洗浄力でも十分。
●肌が敏感な方は、漂泊成分・蛍光増白剤などの添加物は避ける方が無難。
●柔軟剤は肌着やタオルなどにはあまり使用しない方が良い。
洗濯洗剤について参考書籍:洗濯ブラザーズ.日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術.株式会社アスコム.2019
こちらの書籍には、その他に自宅で綺麗に洗える洗濯の仕方、効率的な乾燥の仕方、その他添加物の話等役立つ情報満載です。
洗剤よりも大事な洗濯のコツ

洗濯ブラザーズさんの『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』によると、洗濯の工程の中で、すすぎの工程で汚れが落ちるため、すすぎは重要と言われています。
肌への影響を起こすのも、すすぎ不足で洗剤が残っているためであり、節水モードの利用やすすぎ回数が少ない事が原因とも書かれています。
また、そこまでの頑固な汚れでなければ水洗いでも十分汚れは落ちています。
実際私は、少量の洗濯物の時は、洗濯用洗剤を使わず、洗濯マグちゃんのみで洗濯をしていましたが、それほど汚れていない洗濯物ではしっかりと綺麗になっており、臭いも特に気になりませんでした。
どんな洗剤を使うにしても、まずは使用方法や使用量などをしっかりと守る事が大切ですね。
洗濯の際は、どの洗剤を使用しても、洗剤の量を守る事やしっかりとすすぎをする事が大切!
おまけの洗濯マグちゃんの話

宮本製作所の商品の「洗濯マグちゃん」(ベビーマグちゃん)といわれるものが「洗剤を使わなくても大丈夫なお洗濯」と謳い、マグネシウムの効果で洗剤や柔軟剤を使わずに洗濯できると説明されていました。
しかし、その根拠がなく、消費者庁は4月27日に景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、再発防止などを命じる措置命令を出したと発表されました。
根拠として不十分だったのは、実際の家庭用洗濯機では実験しておらず、1L未満の小さなビーカーでの実験結果しか提示されていなかったとの事・・・
肌や衣服だけでなく、洗剤不使用で地球環境にも良い、理想的な洗濯用洗剤の変わりと思って使用していましたが、誇大広告だったようでとても残念です・・・
現在宮本製作所のHPでは未開封商品の返品に基づく返金の対応をとられているようです。
※返金申込期限 2021年6月末日までで終了されています。
最後に
洗濯用洗剤で肌荒れをしないためには洗剤選びやしっかりとすすぎ洗いをする事が大事です。
- 「洗濯用せっけん」が一番肌には優しい。
(次に「洗濯用複合せっけん」、「合成洗剤」の順になるが、洗浄力の低さや洗濯槽の掃除の回数が増えるなどデメリットもあるので注意する)
- 普段着・普段の汚れには弱アルカリ性の液体洗剤で十分洗浄力はある。
- 肌が敏感な方は、漂泊成分・蛍光増白剤などの添加物は避ける。
- 柔軟剤は肌着やタオルなどにはあまり使用しない方が良い。
洗剤の特性と、直接肌に触れる衣服・タオル、普段着やおしゃれ着などの用途に合わせて洗剤を選べるようになると良いですね。
洗濯マグちゃんについては、実証効果が十分になかった事は残念ですが、環境に良いものは今後必要になってくると思うのでさらなる研究を進めていただき、ぜひまた正真正銘の洗濯マグちゃんを使用できるようになりたいです。
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